槍ヶ岳 北鎌尾根

縦走・ピークハント

日時: 2019/08/10(夜)~2019/08/13
参加: atsuhi(L),O王子,yassun,kamako,yukki(記録)

コースタイム:
8/10 9:00pm 尼崎発 8/11 1:50am 沢渡足湯公園駐車場
8/11 6:45am 上高地~10:30 槍沢ロッジ~1:20pm 水俣乗越~ 15:30pm 北鎌沢出会
8/12 4:00am 北鎌沢出会~ 6:00am 北鎌のコル~ 天狗の腰掛8:00am~
逆コの字9:15am~ 独標 10:15am~ P11鹿の窓 11:00am~
P15巻き休憩1:20pm~ 北鎌平1:50pm~ 大槍基部2:20pm~
槍ヶ岳山頂3:20pm~ 槍ヶ岳山荘4:30pm~ 殺生ヒュッテ5:20pm
8/13 5:10am殺生ヒュッテ~ 7:25am槍沢ロッジ~ 9:40am徳澤園~ 11:20am上高地BT

装備:
2人用テント×2(2人+3人)
各自ハーネス or スリング簡易ハーネス
各自安環ビナ2枚
30mダブルロープ
連絡用にデジタル簡易無線2台

初日 芍薬甘草湯の偉大さを身をもって知った記録係yukkiです
皆さんこっそり2袋くらいは持ち歩きましょう!

さて水俣乗越までは一般道過ぎるのでココの降下から記録を始めます。
皆さんご存知の表銀座・東鎌尾根のこの看板からザレザレの踏み跡を天上沢へ思いっ切り下っていきます。せっかく登ってきたのに標高2500m→1800m付近まで700mもの損な行程を単なるアプローチってことで頑張って進んでいきます。

怪しいロープとかありますが出来るだけ使わずにおります、ずり落ちるのほうが正しいかも。
ようやく歩ける程度の斜度になったあたりでカメラを取り出してます。

標高2200m付近ようやく天上沢に入りました。
谷割れしている雪渓もヒヤヒヤしながら通過。なんだか気力も体力も使い果たした感ですがまだアプローチは続きます。

ちょうど此のあたりで撤退1パーティ目(この後2パーティと遭遇)と出会います。
どんよりした雰囲気で1人が上腕部に添え木・・・ マジっすか?

気を取り直して歩き始めます。でもここからが意外と長くてダラダラとした河原をさらに標高差400mほどを下って北鎌沢出会へ。途中、独標から流れ込む間ノ沢出会で給水しましたが北鎌沢出会から北鎌沢10分ほど上部でも水を補給できます。

2日目
ココからが本番、予定通りに午前2時起床→4時に出発です。

噂のホイホイに捕まらないように!と地形図+過去の記録を頭に叩き込んで進みます。なんだかプチ沢登りッポイ狭い沢を源頭部まで詰め上げていきます。意外と上部まで水場があって補給はいそがなっくても大丈夫だったかな?ということ。しかしこの沢を詰めている途中で徹底2パーティ目に遭遇! 聞けば湯俣からのクラシックルートで挑んで1人体調不良のため撤退とのこと。

さらに登りあがって何度か地図とGPS見比べて、こいつは絶対に北鎌ホイホイだなーーーと話していると上の方に先行パーティが・・・
いやいや、あの人たち下ってきてない???撤退3パーティ目と遭遇です。おいおい撤退だらけじゃん!大丈夫か俺たち。

聞けば北鎌ホイホイにしっかりやられて左岸側の尾根に吸い込まれ戻るに戻れなくなった模様。1日掛けて尾根を登り切ったところで水がなくなって撤退するすることにしたそうです。岩壁を指さして恨めしそうに「気を付けてったんだけどね・・・」と云って下っていきました。

私たち5人パーティは、

はぐれっちゃた・・・の?
取りあえず北鎌のコル(う〇こ場だったけど)に無事たどり着いたのは、atshiとyukki組。

O王子,yassun,kamako組は大丈夫だろうかと無線機で交信するとちゃんと詰め上がってきているみたいで一安心。
しかし、後でわかったことだけど3人は北鎌ホイホイに見事捕まっていた。途中から小尾根を越えた最上部のどこかで左俣へ吸い込まれて行った様子。それでも小一時間のロスで合流することができてホッとした。とにかく無事に出会えて嬉しかった。

しばし休憩後(私たちは1時間ほど休憩しちゃったけど)明瞭な踏み跡に導かれて樹林帯を歩きます。

そして、たぶんココが天狗の腰掛。
合流してからほぼ1時間歩いたあたりだったと思います。張り詰めた緊張感もあるので疲れ切る前にちょこちょこ休憩を入れてます。

手前は硫黄尾根かな?見ている方角は鷲羽岳・野口五郎岳あたりだと思われます。
この夏は週末ごとに台風被害で中々山に行けてないかったけど、すべての運をこの山行に突っ込んだんじゃなかいと思うほどの晴天。天気が良すぎて半袖Tシャツで挑むyukkiは死んでしまいそうです。

そして北鎌独標ーーー! どっかーーーーんとデカいです。

独標を見たらテンション上がってきた。
その勢いで先行の親子パーティを追い越して独標をやっつけてしまいましょう。カッコイイこと言ってしまいましたが今回はトラバースルートで通過です。

山行記録でよく見る補助ロープかかったトラバース区間。高度感あるし下はザレザレだし不安感と緊張感たっぷりの場所です。

直ぐにあの有名な逆コの字
ちなみに、ちっとも不安感はなく、なんでこんなのが有名なのか?不思議でした。独標を越えて北鎌平までの区間の方が10倍くらい危険個所は多いと感じました。

チムニーを登って独標へ。

ボルダリング7級くらいの平凡な区間ですが落ちたら痛いじゃ済まないのは間違いない。こんなアホなポーズはO王子のリクエストですよ。

最後尾を行ってたyukkiが何故かリードしている不思議区間。これ何処だ?
今回は基本yassunがルーファイ担当。だけど行き詰った場合には最後尾のyukkiがルート探し直して無線連絡することで効率よく進んでいく作戦です。ソロだと行ったり来たりでタイムロス多いだろうけどパーティならの効率でしょ。

下山後知るのだが、この日の朝早く先行パーティの1名が体調不良で救助されていたらしい。

忘れるところだった!

独標からの槍ヶ岳。だいぶ望遠で撮ったんだけどまだまだ先は長ーい!さらにテンションあがってきたぞい。ちなみにatshi,yukki,yassunは槍ヶ岳登ったことがなく初めてが北鎌から。さらにatshiに至っては「北アルプス初めて来ました」とかあり得ないこと言ってるし皆さん頑張っていきまっしょい!なのです。

なんかんやで振り返ると鹿の窓・P11
このあたりからP14までの区間がルーファイ核心部分だったかも。

P15の直登はさけて巻き道を行く途中で休憩。

この休憩ポイントからは槍ヶ岳の威容に圧倒される。リーダーatshiが何故か弱気になって「これって登るの無理なんじゃなないですか?」とかいって落ち込んでる。遠くに先行パーティ2組が基部取り付きに向かっているぞ!と励まして歩みを進めます。

なんか巻き道が交錯してややこしい。
yassunが行き詰まりかけて、atshi,yukki組が直登で北鎌平へ先にたどり着いて誘導。基本、アップダウンはあってしんどいけど稜線通しで行くほうが間違いがないような気がします。

北鎌平へ登ってくるyassun,kamako

北鎌平で最後の休憩をとってラストスパート
岩も大きくかなり安定していると思えたのでガシガシ登っていきます。

カニのハサミ方向へ進めば登りやすい

穂先は近い気を抜かず頑張れ・・・ハイ了解であります!

そして山頂直前のチムニー1個目
北鎌尾根に憧れてこの山行を企画したリーダーのatshiに先頭を譲ります。

長時間行動にもかかわらずみんな楽しそう

午後3:20 北鎌尾根から槍ヶ岳に登頂しました
リーダーおめでとう!山行計画を詳細まで詰めていただいたO王子感謝です。
食担と縦走経験豊富なkamako、ルーファイしてみんなを先導してくれたyassunは二人とも流石です。
そういえばワタクシyukkiは?半分くらい運転手したし少しは役に立ったかな???

槍ヶ岳山荘は予想通りテン場はいっぱい。人多すぎです。
殺生ヒュッテまでいっても快適な場所は残り数張りというありさまで山の日の威力を見せつけられました。

翌朝、きれいなモルゲンロートをみてから下山。

翌日は速攻下山してこれまた憧れの坂巻温泉へ。これまでの緊張感から解放されてちょっとだけはしゃぎすぎたかも。

アプローチだけでも8~9時間と結構長いし、
北鎌沢出会から山頂までは10時間以上でエスケープ不可、10キロ以上を背負ってボルダリング6級程度の岩登りは確実にこなせるだけの体力と技術は必要とされているため縦走上級者向けといわれるだけのことはあると思いました。なんとか歩き通すことはできましたが、まだまだ何もできていないと実感させられる内容です。モヤモヤしてみたり次はあれやってみょう!と思ったり色々考えさせられる結果ですが、やってよかったと思える山行だったのは間違いないともいます。ご一緒いただいた皆様本当にありがとうございました。

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