2023年7月29日(土) hassy(L), yassun(SL), kamaco, yoyu(記録) 今回は野江股谷。 三重県松坂市の蓮川の支流で、絵馬小屋谷の右俣の谷にあたります。 「関西起点沢登りルート100」の初版には掲載されていたルートですが、近年の大崩落で第3ゴルジュが土石に埋まり、改訂版では掲載から削除されています。 とはいえ遡行価値を否定する記事は無く、むしろ山域の大崩落という自然のパワーも垣間見れるルートとしてたくさんの遡行記録が探せます。
スタートは標高約410m、登り詰める稜線の最高点は1,226mのナンノキ平なので単純標高差は800m以上。 先週の前鬼は標高差200m弱、その前の元越谷は500mだったので、沢登りとしては十分な強度がありそう。 今回は更に足前の揃ったメンバーと言うか、yassunとkamacoがハイペースで飛ばしそうなので心配しながら、絵馬小屋谷の野江股谷出会いを出発して遡行開始。 林道終点の駐車場所から即入渓。
二つの小滝(?)を超えたらすぐに不動滝15mとイガミ滝12mのある第1ゴルジュに突入。 kamacoが「暗い~。」と楽しそうに呟く。
不動滝の手前左手の壁は登れるかもしれんと言いながらあっさり諦めて右岸を小巻き。 なかなか怖い巻きで、途中ヤマビル一匹を見たけどそれどころではなく、緊張しながらイガミ滝12mへ到達。 しかしイガミ滝の小巻きはアブなそうで、高巻きへのルートも高い崖に阻まれていて探せず、怖かった不動滝の小巻ルートを戻ることにするが、下りは更に怖い。
なんとか不動滝の入り口まで戻り、杣道まで高巻いてからイガミ滝の上を目指して斜面を下り、残り8mほどを懸垂下降。 yassunは巻きもルートファインディングしながら斜面の弱点を見極める作業になり楽しいそうで、「あ~、やっぱり沢登りはエエわ~。」とのこと。 「そうかなぁ。。」 しかし高巻きはここだけでした。
しばらく遡行を続けると第2ゴルジュの手前にとてもキレイな樋状の鶴小屋滝12mが出現。 事前に「ラバーソールがバチ効き」という遡行記録を見てて、実際にその通りの感覚ではあったものの、高さがあってとても登る気になれなかったのに、yassunはフリーでスイスイ登ってしまい、後続をロープで確保してくれました。 ラバーソールならステミングは効くけど手のホールドは無いので、ビビッて重心が後ろになってしまうと剝がされて落ちます。(自分はビレイしてもらってたけど落ちそうになりました。) yassunメンタル強いわ~。
kamacoはフェルトソールだったのでロープ頼りで登りました。 この谷はラバーソールがよさそうです。
第2ゴルジュやいくつかの小滝を超えて第3ゴルジュに到着。 ほとんどの滝は直登出来ましたが、第3ゴルジュの8m滝は小巻き。
その後は近年の大崩落で土石に埋まってしまった荒れた谷を歩きますが、日差しが照り付けて暑い上に、大石の段差を超えるスクワット動作の連続。 結構な距離で疲れました。
土石に埋まった谷の終点と思われる場所で昼ご飯にするが、アブが多くてうるさい。 自分はウェットスーツが半袖半ズボンなので、それ以外のスパッツの部分やヘルメットの穴の露出したハゲ頭を狙われる。 ハッカ水を持参してるのでそれをスプレーするとしばらくたかられないが、下山路でもアブがうるさかったので、この谷はアブ対策をした方が良い様です。
大崩落を過ぎると谷には潤いが戻り、多くの小滝は直登で超えられ、最上流で水の流れが細ってくるととても美しいブナ林となります。 kamacoがしんどいと言うほど、自分もつらかったけどなんとか稜線に到着。 すぐ先の「ナンノキ平」にこの小ピークのシンボルである、とても立派なミズナラの巨木が立ってました。
脚にきてたので下りもしんどかったけどなんとか野江股谷出合いに帰還。 火照った体を冷やすために沢に浸かると皆んな歓声を上げてしまう。 リーダーを含めてメンバーの皆さんありがとう。
今回ヤマビル被害は無しでした。
水温は適度に冷たいが、前鬼のような寒さは全く感じず。 やはり前鬼の冷たさは別格だと再認識しました。
(完)
(追記)
帰りにhassyとyassunの直感で寄った大和高田の中華料理店(台湾料理)、源隆。 外観が前鬼の帰りに寄った葛駅最寄りの「汇鑫源」(かいしんげん)と似てる。 入店してメニューを見ると、定食メニューが写真も含めてかいしんげんと全く同じ。 「冷麺セット」のメニューも同じ。 この共通性・同一性は何なんでしょう?