JAN雪崩講習とBC実践(?)

BCスキー
座学は積雪の変化や地形の見極め、雪崩リスクに留意すべき事項など

JAN雪崩講習受講 2024年1月7(日)~8日(月) yoyu(単独)

JANは「日本雪崩ネットワーク」の略称で、雪山登山やバックカントリースキーなどの雪山でのアクティビティを前提としながら、雪崩安全の向上を目標に教育や情報提供を行っている非営利団体です。 yoyuは昔(何年前?)バックカントリーを始めたころにここの雪崩講習を受講してますが、最近は慣れてしまい、感覚頼みという訳でもありませんが、知識などのリフレッシュや update目的で二日間のベーシックキャンプを受講しました。

行動する雪の斜面で実際に雪崩が発生するかどうかの予測は現在でも不可能であり、積雪がある限り大なり小なりのリスクはあります。 しかし、天候の履歴、積雪の状態や地形観察、新しい雪崩の跡の観察や行動中に感じるシューティングクラックなどの直接証拠などから雪崩リスクの大小について一定程度の考察は出来ます。 もちろん雪山に入らなければ完全に避けられますが、リスクを感覚だけでの過大あるいは過少評価に陥らず、客観的な事象や論理的な考察を根拠にして、リスクをなるべく小さくしつつ素晴らしい雪山でのアクティビティを楽しみたいものです。

一日目の午前中は座学で、積雪の変化(球状化や結晶化など)、雪崩のタイプ起こりうる規模、斜度を含む地形との関係、雪崩の動画、リスク評価に考慮すべき証拠、行動(雪崩地形に入らない、もしくは入る人数や時間の最小化)など。 午後は栂池の使われていないP3駐車場で捜索訓練(最初ビーコン一つを一人、次にグループで複数埋没者(複数ビーコン+ビーコン非所持)の捜索訓練を実施。

最初のビーコン一台(埋没者一人)を捜索者一人が探す訓練

複数埋没者(ビーコン所持)の場合、サーチモードのビーコンには複数の埋没者)が表示されて、最も近い埋没者の特定までは簡単ですが、自分のビーコンが古いせい(?)なのか、最初の埋没者をマーキングしても他の埋没者を捜索中にビーコンが迷ってしまったりで難しかった。 まして、ビーコン非所持の埋没者のプロービング(スポットで一人が残留物のまわりをらせん状にまわる、さらに複数の捜索者がライン上に並んで)は大変なことを認識させられました。 さらに、複数の捜索者を役割分担を含めて指示・統率するのは容易ではありませんでした。

二日目は栂池スキー場から林道を少し登った栂池自然園の近くで、積雪の観察の実践と、自然の斜面での捜索訓練。

積雪の評価、前日の午後から大雪で山上は1mを超える新雪

こういうピットを掘っての丁寧な積雪観察は登山やスキーでフィールドに入る時に出来るものでは無い(時間と手間が掛かるし、地形や斜面の方位および標高などにより異なる)ものの、行動中に観察する事象の理解を助けるベースとしての情報や知識として大事なことの一つ。

写真はありませんが、フィールドでの捜索訓練は前日の駐車場での練習より難しかった。 おまけに前日の大雪でスキー板を外すと腰まで埋まり身動きがとれない。 プロービングもプローブをしっかり深く刺さなければならないのについつい浅く刺してしまう。 自分が出来ないことは多いと思いました。

(追記)

雪崩講習の二日目の積雪は大雪が降ったばかりで、地元では「なまゆき」と呼んでるらしい。 スキーでも斜度が緩むと沈んでスピードが出ない、もしくは止まってしまう状態。(ただし急斜面ならとても楽しい) スノーボードなら止まって沈んで、ボードを脱げばもっと沈んで身動きできなくなるヤツ。 翌日は少し沈降してスキー板は浮いてスピードも出るハズと予想して、1月9日(火)は八方尾根の押出沢へ。 写真は無いけど予想はバッチリ当たり。 太板で雪面に浮いてスピードが乗り、今シーズン一番のパウダーでした。

1月11日(木)も前夜に20cmほど積もったのでバックカントリーは絶対良いと思ったけど、長めに歩きたかったので八方尾根を頂上山荘までスキーで登りました。

曇りのち晴れで風も弱い天気予報通り。 朝のシャトルバスに乗るとなぜかガラガラでゲレンデは空いてる様子。 しかし平日の木曜日なのにバックカントリーに出る人は大勢でどうしたんでしょうか。。 山荘から八方尾根を引き返してミックスロングを滑り降りましたが、まるでゲレンデみたいに荒れて快感は無かった。 残念。

(完)

 

 

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